最近の状況

母乳の投与を開始

すーちゃんは母乳の投与が始まった。

0.5mlという少量でチューブからの投与ではあるが、少しずつ日々着実に成長している。ただし、どうも気になる点があった。母乳からサイトメガロウイルスに感染する可能性があるが大丈夫なのかという点。母乳を冷凍することで感染のリスクを下げることができるが完全にウイルスを除去できるわけではないようだ。現在でも未熟児が母乳からどれくらいの割合で感染するのか研究対象となっているようだ。

 

この説明は出産直後に私1人で聞いており、妻に伝える予定であったが少し遅かった。妻はサイトメガロウイルスのことを詳しく知らないままであった。担当医の先生が妻に再度母乳でいくことを確認したところで知ることになるのだが、サイトメガロウイルスという名前自体なにかおどろおどろしい。そして、それが自分の母乳から分泌されているということを知ることになった。成人女性の約7割は既感染であるためほとんど皆そうなのだが、ショックを受けることになる。

 

私もサイトメガロウイルスが母乳感染をするという知識はあったが実際どのようになるのかは詳しく知らなかった。母乳で感染するのに母乳を与えて大丈夫なのか、粉ミルクはどうなのかとかいろいろと妻と一緒に不安となってしまった。こういう時は同僚だったり知り合いの医師に相談できる環境が本当にありがたい。知り合いの小児科医に確認すると断然母乳のメリットの方が大きいのではということだった(個人の見解で相違はあるかもしれません)。

母乳がすーちゃんにかなりのメリットがあること(恐らくサイトメガロウイルス感染のリスクのデメリットを上回る)が分かって安心した。さらに妻にも大きなメリットがあると思っていた。妻は搾乳を頑張ること、母乳を持っていくという行為がすーちゃんとの接点なのだ。母親の役割としてすーちゃんにできることだから、その機会を奪わないであげたいと思っていた。

そして母乳の投与が開始されていったのだ。

 

ABOUT ME
精神科医めがね先生
都内大学病院で精神科医として勤務。 大うつ病性障害、双極性障害、統合失調症、不安障害、全般性発達障害、認知症など幅広く診断・治療を行っている。外来・病棟・当直と日々の精神科医療に邁進している。 30代で1児(娘:すーちゃん)の父。すーちゃんは568g(超低出生体重児)で誕生し現在NICU(新生児集中治療室)に入院中。 趣味はサッカー観戦、フットサル、ダンス

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