最近の状況

退院して4日目

寝られるようになった!

 

寝られるようになったのはすーちゃんのことであるが、すーちゃんが寝てくれるおかげで妻も私も寝られるようになった。退院した当日は病院の環境と違いすぎて戸惑い、全然泣き止まない。病院では抱っこするとすぐに泣き止んでいたのに、どうしたんだろうと疑問に思っていた。

妻も気づいていたのだが、すーちゃんの不安が強いということだ。常に指しゃぶりをしようとしているし、抱っこしていないと、抱っこしていてもぐずる、泣くのが治まらず一向に寝ない。ほぼどちらかが抱っこしていた。退院した当日はそんな感じであった。翌日は妻の母が来て家事を手伝ってくれ、ご飯を準備してくれていた。そのため妻は少し休めたようだ。私はすーちゃんが気がかりで後ろ髪を引かれる思いで仕事に向かった。

仕事から帰ってきて妻に聞くと、日中に少し寝たが不安そうなのは変わりがないようだ。我々に出来ることはすーちゃんが常に安心できるように努めるしかない。どうすればすーちゃんが安心して過ごせるかを考えるようになっていた。まずはすーちゃんの仕草や表情、主に行動に注目して、すーちゃんが何を求めているかを理解することした。当たり前だと思われるかもしれないが求めていることをやってあげるしかないのだ。

母乳を飲んでから時間がさほど経っていなくても指を頻回にしゃぶり、妻が抱っこすると首を振っておっぱいを探す、常に求めような仕草があった。おっぱいを咥えると明らかに落ち着くというので頻回におっぱいを与えるようにした。さっき母乳をあげたばかりであっても、おっぱいを吸うという行為で落ち着くのであろう、そういう時はおっぱいなのだ。

あとは行動を観察すると、不安で頻回に母乳を飲むせいかお腹が張るようだ。ぐずるのだが、怒ったような表情を頻回にするのは力んで便を出そうとして出なかったりして苦しんでいたり。母乳をいっぱい飲みすぎたあとは、抱っこする姿勢を気をつけないとその姿勢で苦しかったりする。すーちゃんの抱っこされる姿勢やこちらの抱っこする姿勢(立って抱っこする場合と座って抱っこする場合)を変えることは敏感に気づくようだ。抱っこする姿勢や寝かす時の姿勢も気をつけるようにした。

 

次にすーちゃんの情動は不安定であるものとし、こちらの対応は一貫して大丈夫だと安定させるように働きかけることとした。こちらが不安になり不安定な状態で対応するとすーちゃんが余計不安となると考えたためだ。安心させるには一番重要かもしれないと思っているのだが出来るだけ抱っこして「大丈夫だよ。パパとママがいるよ」と声をかけ続けた。

 

そんなこんなして4日目にはすーちゃんは穏やかに安定してきた。もちろんぐずることはあるし、泣くこともあるのだが日中も夜も結構寝るようになった。ネムリラ(ゆらゆら揺れるやつ)に乗せても全然寝ずに泣き散らしていたのが嘘のように。すーちゃんの行動を観察して、出来るだけそれに合わせていっぱいおっぱいあげたり、抱っこしたりしてコミュニケーションを取るようにしている。

NICU,GCUに長期間入院していた場合は退院してすぐは不安が強い

不安を軽減するために行動を観察してコミュニケーションをとるようにする

ABOUT ME
精神科医めがね先生
都内大学病院で精神科医として勤務。 大うつ病性障害、双極性障害、統合失調症、不安障害、全般性発達障害、認知症など幅広く診断・治療を行っている。外来・病棟・当直と日々の精神科医療に邁進している。 30代で1児(娘:すーちゃん)の父。すーちゃんは568g(超低出生体重児)で誕生し現在NICU(新生児集中治療室)に入院中。 趣味はサッカー観戦、フットサル、ダンス

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